大切な人を亡くすたびに、
今、生きているということの奇跡と、
生まれてきたということの喜びと、
いつかは、今生の、この私という体との
お別れが来ることと、
肉体がなくなったとしても存在はあるということと
いろんなことを同時に考える。
人の死を感じるたびに
同時に自分の生を強く感じることは、
同じことのような気がして。
今、ある命、生をどう全うするのか、
毎回問われるような気がしている。
今生のこの肉体で何ができるのか。
誰かの代わりに生きることはできないけれど
自分の生を全うすることはできるから、
ただ今ある命を受け止めて生きる。
人の死をジャッジすることはできない。
悲しいとか早すぎるとか感じた瞬間に、
受け止めきれないものに変わっていく。
その人が生きていた奇跡、
その人が生きてきた確かな実感と、
その人の思いや志が今も尚、ここにあることと、
ただ受け止め祈る。
「いつか」は、ないんだ。
「今」しかない。
淋しさとともに。
感謝とともに。
ご冥福をお祈りいたします。